12年越しの告白

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. 「嘘だっ!タイムマシーン借りてきてよ。」 「そんなもんないよ……。」 俺自身も焦ってしまったが、目の前でそれ以上に慌てふためく会津の姿を見て、徐々に余裕が出来てくる。 そして思わず、笑い声と共に本音が漏れる。 「会津って、やっぱ変わらないや……。昔からいつも俺のツボだもん。」 奇想天外な彼女の行動に、昔から何度も笑わされた。 今だって、大人な対応で受け流してくれても構わないのに、ドッキリのような反応を見せてくれる。 あの頃、彼女の言葉が俺を戸惑わせたように、今度は彼女が俺の言葉に戸惑えばいい。 小さな悪戯心を隠し込みながら、その様子を暫く見守っていると、彼女は急に動きを止める。 「ていうか、新居は……どうしてその約束を守りたいと思うの?」 核心に迫る質問に、俺は覚悟を決めていた。 結婚しようか……と、口にしてしまった時から。 「……俺さ、高校の頃……好きだったんだよ。」 「え……?」 「会津のことが、ずっと好きだった……。」 真剣な目で俺を見つめる彼女を、誰にも渡したくない。 初めて芽生える独占欲。 今はその気持ちに、目を逸らさず向き合っていきたいと強く思った。 .
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