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翌日。
正門の前には飯田弘人が立っていた。
「あ、飯田さん…」
「おーい!」
俺の姿を見つけると手を振って駆け寄ってきた。
「待ってたよ!どう?美味しかった?俺のクッキー!」
「あー、ごめんやっぱ食えなかった。悪い。これ返すわ」
「そっか…なんて言うと思ったか!」
「は?…んごっ⁉︎」
返したクッキーを受け取ったかと思えば、目にも留まらぬ速さで袋から出し俺の口に突っ込んだ。
「絶対に!食った方が良いから!」
目を覆い隠されているので何も見えない。
大人しく、突っ込まれたクッキーを噛み砕いてみると食べる前には気づかなかったが、中にチョコレートが入っていてサクッとした食感の中、とろりと甘いチョコレートが控えめに主張する。
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