第三章 ときめき

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第三章 ときめき

ハルカ、と呼ばれた彼女は「桜井遥」という名前で 亀井店長の下で副店長兼チーフとして働いていた。 店の経理も任されているらしい。 「忙しそうですね。」 彰人が言うと 「当たり前やんか。だから自分らが雇われたんやろ?」 と呆れたように返された。 「すみません。」 「ま、ボチボチ覚えてくれたらええよ。 小島彰人君やね「アッキー」でいい?」 それはあだ名の事だろうか? 考えあぐねて黙っていると、 「よろしくな、アッキー」と右手を差し出された。 握手した手はほっそりとして柔らかく、 アキヒトはドギマギしていた。
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