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「だ、大丈夫だから!先生来るから.......行くね?」
俺のことが怖いのか、慌てたように席を立つ。
この席の子だとおもっていたら、ただ光の友達なだけだったらしい。
「いや、本当にごめんな?怒ってるとかじゃないから」
「わ、わかってる!」
席に戻ろうとする、彼女の表情と昨日しょったの家でみた写真の表情が俺の中で一致する。
名前もそういえば、一緒だった。
「あ、もしかして.......」
なんで、去ろうとした彼女を呼び止めようとしたのかはわからない。
でも、口が勝手に動いてた。
「え?」
「やしなって名前聞いた事あんなって思ったけど.......トラとしょったと同じクラスだった?」
「あ、うん」
「やっぱりな。あれだろ、しょったの.......」
「いや、それは、まぁ.......」
少し照れたように口ごもる。
何度もアピールされても、しよったの気持ちに応えないこの子に少しだけ興味をもった。
誰か、他に好きな人がいる、俺みたいなのかなと。
しょったことを応援する気持ちは変わってないけど、なんとなく、しょったにはなびかないきがしてしまったのは、内緒。
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