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「いつも見てるし、本人にも気づかれちゃうよ?」
「ええ.......」
そこまで見ていたつもりもなかった。
たしかに、あたしの方が前の席だから、プリントを回す時とかにチラ見はしていたけど。
気が付かないうちに、目で追っていたのだろうか。
「やしな、告白は?」
「む、無理だよ!話したこともほとんどないし」
「へぇ.......じゃあなんで好きになったの?」
「バレーボールをしてる姿かな.......」
いまでも脳裏から離れない、スパイクを打つ杉森くんの姿。
「あーなるほどねぇ.......。たしかに丈くん、バレーボールをしてる姿だけはカッコイイよね」
まちゃが納得をしたように「うんうん」と頷いている。
「し、失礼な.......はっ!」
「え?急にどうかした?」
「いや.......ちゃんと好きな人の名前言ってないのに、バレーボールって言っちゃったって.......」
「いやいや、既にバレバレだから大丈夫だって」
まちゃがケラケラと大声で笑う。
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