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｢やしな.......丈のことが好きなのか？｣
｢しょった.......｣
1年生のとき、出会ってからすぐに仲良くなって、何度も何度も｢好きだ｣と言ってくれた存在。
｢そっかー。身近に好きなやつが出来たらかなわねぇなー｣
｢ごめん.......｣
｢なーに、謝ってんだよ。毎回断られてんの、俺。慣れてるって｣
｢.......しょった｣
しょったの気持ちに何度も｢付き合えない｣って答えてきた。
でも、前までと今は違う。
前、あたしが好きだったのは地元にいるしょったの知らない男の子。
今、あたしが好きなのは、この学校にいるしょったも仲のいい男の子。
でも、こればかりは仕方ないから。
｢おい、お前幼なじみが好きだったんじゃねぇのかよ｣
トラが困ったような顔になる。
｢いまは、杉森くんだよ｣
｢その幼なじみにしとけよ｣
｢なんで、トラにそんなこと言われなきゃなんないのさ｣
｢丈には好きな女がいる。いまもその女のとこ行ってるよ｣
トラの言葉にドクンと胸がなる。
でも、諦めることなんかできない。
もう、この恋心を知らない頃になんか戻れないから。
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