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「仲良いとか、面倒だな」
昼休みのことだった。
一年の頃、同じクラスで仲のいい悠里があたしの所へ国語の教科書を借りに来た。
悠里は明るい性格で、いつも話し出すとマシンガントークだ。
そんな悠里のところに「お前、マシンガンすぎだろ」とやってきたのは杉森くん。
2人が仲の良かったことを知らなくて、ただビックリしているだけどったあたしに放たれた杉森くんの言葉。
「え!?なんで!?誰と仲良くなろうがあたしの自由だよ!?」
「いや、別に。ただそう思っただけ」
杉森くんがトラの席に戻ったあと「意味不明だよ!ね!」って怒りながらあたしを見た悠里が目を見開く。
「.......え?」
どうして、そんな驚いた顔をしているのかがわからなくて。
「やしな、なんで泣いてるの?」
悠里の言葉に自分が涙を流していることに初めて気がついた。
「.......あれ」
「え?本当にどうしたの?なにがあったの?」
悠里に心配をかけてしまってる、その事実があたしの涙をどんどん流した。
「ごめん、頭冷やしてくる」
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