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｢あ、トラじゃん！｣
階段をトラと一緒に降りていると、少し離れたところかは駆け寄ってくる姿がみえる。
｢絵里香.......｣
トラもその人をみて、反応する。
靴の色を見る限り、ひとつ上の先輩のようだ。
｢あれ、女の子といるー｣
あたし達の目の前にきた彼女は人懐こい笑顔をうかべる。
｢えーりか、なにして.......おお、トラ！｣
そんな彼女の後ろからポンっと肩を叩く男の人も現れた。
｢蒼兄、なんか久しぶりだ｣
｢だなー、トラ全然うちこねーんだもん｣
｢しょったの家で遊ぶこと多いんでね。俺ら｣
どうやら、小さい頃からの知り合いとい感じっぽい。
｢あれ、この子は初めましてだ｣
彼の方もあたしに気がついて、ニコッと笑う。
｢あ、初めまして.......｣
｢はじめまして。俺は、蒼っていうんだ。よろしく｣
あたしに向かって手が差し伸べられる。
｢あたしは、絵里香だよ。よろしくね｣
二人とも、誰とでも仲良くなれそうな感じだった。
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