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俺の事を好きと言いながら、俺のまわりの友達とだけ仲良くする。
俺とは仲良くならないくせに。
なんだか、とてつもなく独占欲が出てしまった俺は、そんなことでさえイライラしてしまう。
「でも、杉森くんは別に好きな人がいるよね?」
「.......え?」
「見てたらわかるよ。誰かに恋をしてるんだなって」
「.......っ、あ!悠里は違うぞ!あれは、いとこだから」
教室での「面倒」発言の弁解がまだ済んでないことに気がついて、慌てて訂正する。
「わかってるよ。トラに聞いた」
「.......そっか」
独占欲の塊らしい俺は、他の男の名前が出てくるだけでいちいちイライラしてしまう。
そのイライラを解消するには、この気持ちを告げるしかないんだろうけど、そんな勇気はなかなか持てなくて。
「でも、好きになってからずっと見てたから恋をしているかしてないかはわかるよ。それがあたしじゃないことも」
彼女の言葉にどんどん自分の顔が赤くなっていってるのがわかる。
「.......そ」
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