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「え、これって.......杉森くんも知ってるのかな」
「多分、知ってるんじゃない?だって6組までいってるらしいよ」
「えぇ.......広まるの早すぎ」
あたしの学校は1組から6組までの6クラスで、あたしのクラスは1組だ。
だから、端から端まで噂がいってることになる。
「いやだなぁ.......モリーに心変わりしたって思われるの.......」
あたしは、杉森くんのことを好きになってから杉森くんしか好きじゃないのに。
いまでは、地元のタケとのお揃いの時計もはずしたし、タケにメッセージも返さなくなった。
もう、好きではないのに、ズルズルとしているのは、嫌だから。
「好きな人ができた」とだけ、メッセージしておいた。
あんなに好きだと思っていた人がいたのに、心変わりをする自分にびっくりしている。
「あ、そうだ.......少し寄り道しない?」
「寄り道?」
「こっち、おいで。いいことあるよ」
光があたしの腕を掴んで歩き出す。
あたしと光がいつも別れる道で、光と家の方向に連れて行かれる。
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