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「恋は恋だよ!ほら、また杉森スパイク打つよ!」
「あ.......」
光の声に前を見ると、上げられたトスに助走をつけて、綺麗なスパイクを打っていた。
今回もまた、素晴らしいジャンプ力だ。
「顔、赤いよ」
「うん.......」
一目惚れだからとか、話したこともないからとか。
あたしにはタケがいるからとか。
そんなのもう関係ない。
あたしは、この人が好きなのだ。
「好き、みたい.......どうやら」
認めるとさっき以上にドキドキが加速する。
「お、認めたー。ほら、明日から2年生じゃん?クラス替えじゃん。同じクラスになるといいね」
「そうだね.......」
今日は春休み最終日。
明日から中学二年生の新学期がはじまる。
「お、もうすぐ時間だ。体育館入る準備しよ」
「うん」
春休み最後の部活。
あたしたちバドミントン部の前に部活をやっているバレー部の練習をみていたところだった。
あたし、真鍋(まなべ)やしな。
どうやら、春休み最後の日に一目惚れというものを経験したようです。
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