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「げー、1番前じゃん」
新学期。
新しいクラスについて、座席表をみると、あたしの名前は1番前にあった。
「わー、しかも教卓の真ん前だ!」
光があたしの名前をみつけて、ゲラゲラと笑っている。
「光、1番後ろじゃん」
「ねー、やったー!」
光と同じクラスになれて、喜んだのもつかの間、席の配置が悪すぎて、朝からテンションだだ下がりだ。
「ま、同じクラスになれてよかったよね」
「うん。カバン置いたら光の席まで行くね」
光とは、部活で知り合って仲良くなったけど、一年の頃はクラスが別だった。
だから、同じクラスになれたのはすっごく嬉しい。
「いいなー、光!1番後ろでそれも窓側!」
「へへーん、ラッキー」
一番の特等席と言われている席をゲットしてご満悦の様子の光。
「ここまだ来てないねー。座ろー」
光の前の席はまだ誰もいないようだったので、座って光と話す。
──ガタンッ
あたしが座った席のとなりに誰か座ったようで、小さく揺れる机。
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