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「丈くん!写真!」
電車に乗って、席に座ってるとまちゃが声をかけてきた。
「ん?みんなで?」
「違うよ、やしなと!」
「ちょっと、まちゃ!」
勝手にきたんだろう、まちゃの言葉にやしなちゃんが焦った顔でとんでくる。
「写真撮るくらい、いいよ」
本当は俺だって撮りたくて仕方ないくせに、そんなこと思ってることを悟られたくなくて、ぶっきらぼうになってしまう。
「え!?本当に!?」
やしなちゃんが笑顔になるのをみて、俺の心が暖かくなっていくのを感じる。
「うん、もちろん」
「撮ってあげるから、やしな!ほら、スマホちょーだい」
「あ、うん」
やしなちゃんがスマホをまちゃへと渡して、俺の隣にやってくる。
「じゃあ、撮るよー!はいチーズ!」
まちゃの声に、スマホに向かってピースをする。
隣では、やしなちゃんもピースをしていた。
隣で、同じ方向をみて、同じポーズをしてる。
それだけで嬉しく思ってしまうからどうかしてる。
いままでの好きではこーいうことがなかったから、全然違って幸せで暖かく感じる。
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