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「杉森、人見知り?」
光がおかしそうに笑う。
「.......え?」
「初めてだからってやしなに冷たすぎ」
「.......やしなって誰?」
「この子だよ。ってか、この場面で1人しかいないでしょ」
光があたしを指さす。
「.......んな、冷たかったか?」
「うん。なんか怖いけど?」
「あー、そんなつもりねーんだけどな」
光の言葉にガシガシっと頭をかく杉森くん。
「だ、大丈夫だから!先生来るから.......行くね?」
そんな杉森くんにどんなふうに対応すればいいのか分からなくて、とりあえず席を立つ。
「いや、本当にごめんな?怒ってるとかじゃないから」
「わ、わかってる!」
好きってこうやって、ワケわからない感情になるもんなのだろうか。
いままで、タケを好きだったときとは全然違う感覚に正直戸惑っていた。
「新学期、お互い頑張ろうな!」
メッセージアプリを開くと、前にいた地元の仲間たちと自撮りをした写真を添付してタケからメッセージが届いていた。
タケは今もこうして、毎日メッセージをくれる。
なのに、あたしは、杉森くんへのドキドキが止まらない。
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