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曇り傘とやらを探しているうちに、信号機が青になった。
「ほら、もう青だ。いこうぜ。」
「えー、いないかー。」
「そんな変なやついねーって。」
「歩道橋!歩道橋の上からなら見つかるかも。いっかい、歩道橋の上までいかない?渡りながら見るだけでもいいから。」
「やだよ。めんどくさい。もう信号青なんだから、渡ろうぜ。」
お願い、お願い、お願いと友達に足止めされている間に信号が点滅し始めてしまった。
「あーもー、信号かわっちゃったじゃんかよー。」
友達は狙い通りといった様子で勝ち誇った顔をしていた。ムカつく。しぶしぶ友達とともに歩道橋の方へと歩き始めた。
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