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「はぁ~。そんなテンションの下がるこというなよ。探す気、失せてくんじゃんかよ~。」
そうこうしているうちに、俺たちは歩道橋の上へとたどり着いた。
「まぁ、俺は探すけどな。」
「はぁ?お前、信じてなかったんじゃねーのかよ。」
「それとこれとは話が別だ。幸運がおとずれるかも知れないんなら探さない手はないな。」
それから二人で曇り傘探しが始まった。歩道橋の上にきたことで、さっきより明らかに見える範囲が違う。浮き足だってくる好奇心と友達とどっちが速く見つけるかの競争心で楽しいゲームみたいだった。
「いた!」
友達の声に驚くと同時に友達の視線の先に目を向けていた。どこ?どこだ?友達が指差す先を確かめる。
そこには小さな白の傘があった。
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