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プール
暑い夏が来た。
30℃越えの気温の中、お母さんと二人でプールに入りに行く事になったみたいだ。
水着やら、着替えやら、お母さんがいろいろと用意してくれている。
プールは嬉しい。
でも、なぜお母さんと行くのか?友達ならば楽しめるのに、、。
市民プールに行くと、お母さんはプールには入らず、着替えに行った。
どうやらこの暑い中、プールでバイトをしているらしい。
ーーそれならば友達と来た方が楽しかったのに。
「ーー夕夏じゃない?」
そう声をかけられて、振り向くとそこには岩崎由美がいた。
「ーー何してんの?一人で?」
「お母さんがバイトしにきたみたいで、連れて来られたの」
「そうなの?うちも1人なんだ。ほんとは友達と来るはずだったんだけど、相手が熱だしちゃったから」
「1人だとつまんないもんね。一緒に遊ぼう」
私が言うと由美も頷いた。
暑すぎて水の中が心地よく感じた。
お母さんはーー?
忙しそうにしているお母さんを、目で追いかける。しかし、お母さんの姿はすぐに消えてしまった。
ーー大人になると大変なんだな。
そんな事を思いながら、私は由美と競争をする。どちらが早く泳げるか?どちらが長い距離を泳げるか?
そんな事をやって、じゃれあっている。
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