受 験

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 3年間通った高校を卒業する前に、僕は某大学の医学部を受験した。  受験会場の門をくぐるとき、ふと齊藤さんの顔が浮かんだ。  僕はひとつ深呼吸をして、校門をくぐった。  試験の出来はまずまずだった。  分からない問題もあったが、自分の中では最大限の努力はできた気がした。  僕は受験を終えた安堵と達成感で、高揚した気持ちを抱えたまま、帰宅した。  僕の高校からは数名の受験者がいた。  皆、成績優秀で、誰が受かってもおかしくないメンバーだった。  数週間後、1通の通知が送られてきた。  ポストに入っていた通知を、封をしたまま、母親が僕の元へ届けてくれた。  僕は落ち着きを装って、ハサミで封を開けた。  通知の内容は不合格だった。
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