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舌打ちと同時に、堀上は社長室を出た。
廊下は薄暗かったが、補助電源による照明がかろうじて点いていた。
すぐに数メートル先にある秘書控室の扉を開いた。
秘書たちは皆、自分のデスクの下に隠れて無事だったが、机の上の物は全て落ち、棚にあった書類やファイルは床に散乱していた。
「君たち…
ひとまず無事でよかった。
早くここから降りなさい!
非常階段はあっちだ!」
堀上は秘書たちに指示を出し、1人1人を確認して送り出し、そして自らも非常口へと急いだ。
普段はそこにない防火シャッターが下りており、その脇にある扉をくぐって非常階段へと向かった。
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