真夜中の出会い

1/1
1人が本棚に入れています
本棚に追加
/3ページ

真夜中の出会い

午前3時頃に流れ星が見えた。 願いを3度ささやくと、その流れ星はこちらに方向を変えたではないか。 よく見れば、その光は人のようだ。 さらに近づくと、女性であることがわかった。 その天女のようないでたちの少女は、ふわりと僕の目の前に舞い降りた。 そして言う。 「願い事は正確にお願いします。金、金、金では…貴方自身がお金になってしまいますよ」 『言えば叶えてくれるのかい?』 「ええ。ただし、お金を欲しがる場合、その金額までは指定できません。1億円でも1円でもお金はお金です」 僕が言葉を失っていると、彼女は爽やかに笑い、そして言った。 「ご安心下さい。貴方のような人のために…とっておきの品がございます♪」 とっておきの品の正体は、ハローワークの求人票だった。
/3ページ

最初のコメントを投稿しよう!