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真夜中の出会い
午前3時頃に流れ星が見えた。
願いを3度ささやくと、その流れ星はこちらに方向を変えたではないか。
よく見れば、その光は人のようだ。
さらに近づくと、女性であることがわかった。
その天女のようないでたちの少女は、ふわりと僕の目の前に舞い降りた。
そして言う。
「願い事は正確にお願いします。金、金、金では…貴方自身がお金になってしまいますよ」
『言えば叶えてくれるのかい?』
「ええ。ただし、お金を欲しがる場合、その金額までは指定できません。1億円でも1円でもお金はお金です」
僕が言葉を失っていると、彼女は爽やかに笑い、そして言った。
「ご安心下さい。貴方のような人のために…とっておきの品がございます♪」
とっておきの品の正体は、ハローワークの求人票だった。
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