番外編 [3]

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 「今日は指を入れてみましょう。」 狙ったのかたまたまなのか部活の本日の居残りは太一だった。 部室の鍵を閉めて自らズボンとパンツを下す。 恥ずかしさがなくなったわけではないが恥ずかしがっていた方が恥ずかしい気がしたのだ。  机に両肘をついて太一にお尻を向ける。 最初は前回同様穴を確かめるように円を描くようになぞられる。 ゾクゾクとする感覚が全身をまとう。 しつこい位にお尻を指でなぞられる。 最初は穴に力を入れていたのも続かず今では力を抜いて太一の指を待っている。 「入れますね。」 太一の声に鳥肌が立つ。 グチュッと言う音と共にお尻に違和感が走る。 指先しか入っていないのだろうが太一はまた円を描くように穴を広げようと指を動かす。 太一の指が動くたびに部室にグチュグチュと音が響く。 「おとっ…。やめて…。」 耳をふさぎたくなる気持ちを押し殺しながら太一に言う。 「でも先輩のお尻がやらしい音立ててんすもん。」 わざと音を立てているくせに悪びれる様子もなく言う太一。 そんな意地悪なことを言いながらも「いたくないっすか?」と時折聞いてくる。 しつこくお尻をいじられ感覚がなくなってくる。 「指増やしますね。」 俺の考えが通じたのかゆっくりと太一の指が増やされる。 「大丈夫ですか?」 太一の声に頷く。 前の時のような張りつめるような痛みはない。 指が増やされ部室に響く音が大きくなる。 太一の指が深く入れられると壁を指でこするように刺激してくる。 「んゃぁっ。うっ…ん。あっっ、あっんんぅ…。」 太一がわざとらしく「痛いですか?」と聞いてくる。 「やぁっ、んっ。あっ…。ああぁっ…。」 口を開けばだらしない声が漏れる。 首を振って痛くないことを必死で伝える。 「やぁだっ。もっ…あっっん…。んんぅ…。」 腰をビクつかせて抵抗しようとする。 「もう一本増やしますよ。」 体に走る快感で穴が痛みを感じているかも分からなかった。 ムズムズとする快感が上ってくる。 射精する時の気持ちよさとは違う快感に頭がついていかない。 太一の指が穴を広げながら壁をこする。 俺は腰が抜けそうなほどに足がガクガクとしていた。 部室に響く音などもう気にしていられなかった。 「たいっ…。もっ…。あぁっ…。んっ…。んんぅ…。」 もどかしい気持ちを何とかしてほしくて太一にすがる。 「もう少しならした方がいいですよ。」 太一も興奮しているのが伝わってくる。 その太一の指が俺の中に入って掻き回しているかと思うと一層こみ上げてくるものがある。 「やぁっ。あっっ…ん。あぁぁっ。たいちぃ…。」 太一は俺の声を無視するように指をかき混ぜたり出し入れする。 そして確認するかのように俺のモノに手を伸ばしてくる。 「ちゃんと勃ってますね。感じてくれてうれしいっす。」 そういって無邪気に笑う。 俺は太一が手を抜いてくれるまで足をガクガクさせながら声を枯らして喘いでいた。
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