第1章  笑美村

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「おやおや皆様、ようこそ御出でくださいました。ずっと電車だったから疲れたでしょう?」 「小春の、人を轢き殺しそうな荒々しい運転には少し驚きました」 「ちょっとクロノさん!」 「ほほほほほほっ。それはそれは……。私も乗せてもらうたんびにぶったまげてばかりで。いつお釈迦様の仲間入りになるのかヒヤヒヤしとりますよ♪」 「婆ちゃんまでぇ! んもぅ、あんまりだよぉ!」  絶妙なまでのフォローに小春さんを除いて全員が笑い倒す。  クロノさんの露骨な発言には驚かされたが、冗談だとしっかり捉えて笑いに変えられるとは、梅子さんはなかなかユーモアのある人だ。 「ささっ。立ち話も何ですからこちらへお上がりになって寛いで」 「じゃあ黎美、私は祭りの準備があるから行くね」 「うん、また後で」  運転席に居座ったままの小春さんは俺らを下ろすと、挨拶も早々来た道を引き返していった。  残された俺達は梅子さんに案内されて、今日から3日間利用する2階の客室へ向かった。
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