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茶髪に緑の瞳を持つ少年・一ノ瀬新太がそこにいた。どうやら、レイドの途中でモンスターがバリアの外から出てしまい、大慌てで大損害を出す前に止めたのだった。
「もしかしてその制服、叛斗と同じ学校?」
「あ、はい!オレも西中学校に通ってるんですよ…」
「そっか、迷惑かけて悪かった。それじゃ!」
新太はそのままものすごいスピードでその場を去っていった。
「ぁぁぁぁっ、そういえばオレ今日からちょっとバイト的なことやる予定があったの忘れてたぁ!」
「相っ変わらず忙しいヤツだなぁ…じゃ、気を付けろよ。」
「おう!」
今世間では『ARライブズ!』の話題ばかりで、実際オレもやってみようかなとは思ったけど…明らかにオレは体力がない、つまりは無理だ。
それよりもオレは、新しいVRゲーム機のテストプレイに招待されたんだ!
―電脳世界研究会『SPHERE』地下制御室―
「事実上倒産したfrees…現在、『ARライブズ!』で有名となり、どのゲーム会社も越えられぬ収入を得ているcans…その二社の技術を転用して完成させたこのシステム…VRに組み込めば誰もがリアルと思う夢のゲームが出来上がるぞぉ。」
SPHEREはゲーム会社というわけではなく、VR、ARに眠っているであろう可能性を限界まで追及する組織である。
そしてこのモニター越しに自身が生み出した世界を見て酔いしれている青年はCEOの旁である。彼はSPHERE創設者の息子でもあった。
―その後、SPHERE管轄ビル、テストルーム―
最新のVR機器はすごいな…ゴーグルというか、ヘルメットみたいだ…家で遊ぶようかな?それにこれは…?
「おお、来たね…遊真くん。今日からおよそ二週間、ここから退室不能になるが、それでもいいかい?」
「はい!」
まだオレは夏休み始まったばかりだから、二週間このままだったとしても、生活に支障が出ることはない!思う存分楽しむぞぉ!
その後、遊真は係員の指示にしたがってベッドで横になった。そして、そのあといろんな機材をガチャガチャ接続してもらった。
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