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こうしてオレ・長旅遊真はVRの世界に足を踏み入れた。
―仮想世界・コネクティアース・神の居住区―
いざ目を開けて辺りを見渡したところ、オレはどうやらこの世界の神的なポジションとしてログインしたっぽい。
「まぁ!こんな小さい子がここに来るなんて…珍しいこともあるのねぇ!」
紫色のドレスのような服に羽衣を纏っているこのお姉さん…もやっぱり、ここにいる以上は神様なんだろうな。
「え~と…オレ、ここ来たの初めてなんだけど…具体的に何すればいいとかあったら教えてほしい。」
「神様は基本的にはここでゆっくり過ごすのよ。まぁ、アウトドア派って言ってる神様は下界に降りて散歩してることも多いわ。なんにせよ、自由にしなさいってことよ。」
薄々そんなこと言われるんじゃないかと思ってたけど…ホントに言われるだなんて思ってなかったよ!つまりオレは二週間こっちでぐでーんとしてるのが基本なのか?それはハッキリ言ってごめんかな。
「あ、ありがとうございました女神さん!オレ、その辺散歩してきまーす!」
「また困ったことがあれば、このレギーナお姉ちゃんに任せていいからね!」
遊真はとりあえず、かなり広い街をマップも開かずに歩き始めた。
―その後―
「うぅ…神の居住区こんな広いなんて…同じ道の連続だからマップ覚えたとしても不安拭えないよこれじゃあ!」
「あ、あの…ちょっといいかな?」
白い女神っぽい感じの服を着た銀髪の同い年くらいの女の子が話しかけてきた。
…ここ来ていきなり同い年くらいの女の子が話しかけてきたんだけど!オレ、女子と話したこと…お世辞にもあると言い切れないかな。それ以前に今脳内に雷落ちる感覚が襲ったのはなんでかなぁ…?
「あの…オレに何か用ですか?今絶賛迷ってるんだが。」
「私、ラファーガって言います。ここにいるってことはあなたも私と同じ神様ですか?」
…え?馬って今なんて言ったこの子?オレのこと“私と同じ神様”とか言わなかった?
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