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塩分過多もなんのその
モンスターなんて怖そうな飲み物を飲みまくって睡眠時間を削りに削った美祈は原稿を書き上げ、担当編集者の新木に媚へつらった文と一緒に送り付けた。最後につけた顔文字は口元にいろんな記号で隠されているやつ。つまり文句のつもりだ。
さて、美祈は書くべき原稿を無くし暇になった。極限の集中力とカフェインの以上摂取により頭は冴えていた。
そんな覚醒状態の美祈は深夜二時過ぎに、ラーメン食いてぇ、とツイッターに呟いた。元々そんなにラーメンが好きなわけでもないのに。
好きじゃなくてもいいよね、たまには食べたくなるよね、頭の中の弁明は虚しく消えるが呟きは消えない。するとすぐに知らない人たちからリプライが飛んでくる。
どこどこのが美味いとか、どこどこのがいいなんて知らない美祈は、はわーとほうけた気分でそれらを見つめた。しかし時刻は真夜中。
今すぐ行こうと思っていた美祈は、送られてくるあまたのURLでサイトに飛ぶがどこもやってない。すぐにラーメン熱は冷めてもういっか、なんて思った時だ。
数少ない美祈の友達からラインが送られてきた。
──めっちゃいいラーメン屋知ってるけど、行く? 明日とか。
いくぅ! とすぐに返信した。その後風呂に入ったあとベッドでゴロゴロしていると、いつの間にかベッドから落ちて日が登っていた。
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