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「洸夜は……ちゃんと結城さんが好きだよ。だってプリクラ見ればわかるよ」
洸夜が目を見開いて机の上に置かれたプリクラに目を向けた。
「だから大丈夫。結城さんだけを大切にしてよ」
本当はわたしだけを大切にしてほしい。
昔みたいにわたしだけのこうちゃんでいてほしい。
この気持ちは封印することにした。
「ねぇ……洸夜。洸夜が望むようにわたしは颯人くんのものになればいいと思ってる?そしたら洸夜は安心するの?」
「……そうだな」
(それは結城さんのためなの?それともわたしへの気持ちをごまかすため?)
喉まで出かけた言葉を吐き出さないように下唇を噛んで口をつぐんだ。
「わかった……幼なじみとしてわたし達を見守って……」
「……美紅……ごめん」
そんなつらそうな顔で謝らないでよ……。
わたしはちゃんと受け入れるから……だから……。
「たまごサンド食べてね……久しぶりに作ったからどうかな?でも茹で時間10分、マヨネーズ多め……パンの耳だってちゃんと切ったの……」
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