遠征準備

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「ではまとめます。拠点は水守(すもり)家。出発予定日は五月十一日」 「ほい」 「はい」 「ルートは水守(すもり)家から北へ出発し、エヴェラスタらしきエリアでエスパーダを捜索」 「弥平(みつひら)さま、エスパーダに霊子通信は使えるのでしょうか」 「不可能な前提で臨んでください。霊子通信は、あくまで人類規格ですからね」 「俺は使えたが……?」  二人の会話が止まった。  そんなに驚かれても困るんだが。使えたものは使えたんだ。それ以上も以下もない。 「それは……澄男(すみお)様から送ったのですか」 「いや向こうから」 「向こうからですか……では澄男(すみお)様から試みてくださりませんか」 「いいけど……できるかわかんねぇぞ」 「構いません。試すだけの価値はあると思います」
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