Connected memory

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「何度も伝えたつもりだったよ」 それってつまり、さっきの答え。 「これは契約じゃないよ。結婚しよう、樹里」 幾度繰り返しても不安だった。碧の本心が見えなくて哀しくなった。 「はい――!」 駆け寄り碧に抱きつく。もう少しの不安も無い。 「樹里が結婚を承諾してくれたから、まさか愛してもいいなんて聞かれるとは思わなかったよ」  そういえば、勢いあまってそんな事を口走った気もする。碧が倒れてすっかり忘れていたけど。 「これからが大変かな」 「え……?」 見上げた碧を見てドキッとする。こんなに真剣な表情を初めて見る。    トントンッ―― 扉がノックされ、祐希くんが顔を出す。 「兄貴、親父から電話」 「やっと来たか」 碧はサイドテーブルの上に置かれた電話へと向かう。内線で部屋で電話を受けるみたい。 「二人共、向こうで待っていて」
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