Connected memory

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 高い天井まで届くガラス窓。電動のカーテン。当たり前のように床暖房付。見渡せば見渡すほど、高級住宅だと実感する。 「兄貴は普通の人だよ」  「そうよね」 価値観の違いなんかを心配したりして。 「よかったね、樹里さん」 「ん、ありがとう」  結婚する―― 少しずつ現実味を感じてくる。ここでずっと碧と暮らすんだ。 「兄貴、親父なんだって?」 リビングに入って来た碧に、先に祐希くんが声をかける。碧はすぐには答えず私達のそばに座り込む。 「社長を交代しろ、だと」 「は!? なにそれ、いきなり」 祐希くんもびっくりしてるけど、私はさらに目が点になってた。  それと―― さらに碧の言葉が続く。
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