Connected memory

16/17

1204人が本棚に入れています
本棚に追加
/147ページ
「大々的な披露宴をしろ、それが出された条件」 今度は二人の目が揃って私に向く。私は平凡な庶民なんですっ…… 碧を愛するだけじゃだめかしら。 「頼めるかな、樹里」 まるで契約の続きみたい。じっと見つめる瞳に応える覚悟が必要。  ウェディングドレスにキャスケードブーケ。いつかは大好きな人の隣でと夢見ていたけれど。  大々的な披露宴…… ハードルが高過ぎる。 「樹里? 困ってる?」 きっとこれが最後の選択。もう間違えたりしたくない。 「全て碧にお任せします」 やったあ、祐希くんが声に出して喜んでくれる。碧はちょっと目を細めてやわらかに微笑む。 「よかった、あまり日が無いから忙しいよ」 え…… 碧の一言に固まった。既に日時まで決まっているの? 
/147ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1204人が本棚に入れています
本棚に追加