Golden Dream [永遠の夢]

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Golden Dream [永遠の夢]

【side_碧】  樹里との披露宴を控えて、しなければならない事は予測を超えてたくさんあった。  祐希を家に戻し、大学卒業後に俺を手伝って欲しいと頼むと、だったら祐希は経営側に携わりたいと希望を話す。俺はずっと営業ばかりで過ごして来たから心強い。 「よく入社する気になってくれたよ」 「理由は二つかな。親父には腹が立つけど、兄貴ならさ」 あの日、美奈の元へ祐希を一緒に連れて行ったのは正解だった。万が一に備えたつもりで祐希は役に立ってくれた。 「感謝するよ、頼むな。で、もうひとつの理由は?」 「……穂乃果さんにそれがいいと勧められたよ」 「えっ、穂乃果さんに」 樹里も驚いていたが、俺はもっと驚いていた。いつの間にそんな事になっていたんだ。 「穂乃果さんて私よりも年上よ」 そう言いながらも樹里は嬉しそうに祐希を祝福した。
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