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壇上サイドには四角いリングピローが置かれ、光沢のある絹の上には指輪が二つ。
チャペル式が中断をされたせいで、指輪の交換はまだだった。
『これより皆様のテーブルへご挨拶に廻らせていただきます』
テーブルラウンドを始める。キャンドルサービスは各テーブルからお祝いやひやかしの言葉が飛び交い、恥ずかしい。
「樹里、大丈夫か？」
「碧こそ、無理をしないでね」
時々、私を気遣う碧の眼差しが嬉しくて、宮司家の招待客のレベルにも多さにも圧倒されながら、ひたすら碧について廻る。
ブライズメイドの二人に付添ってもらい、お色直しはプリンセスラインのウェディングドレスへ。
「すごく可愛いわ」
ブーケはその後のブーケトスを考慮して、ミニ薔薇をふんだんに使用した長いリボンの付いた物を用意しておいた。
「私の方へ投げてね」
穂乃果さんの一言にちょっと苦笑い。上手くキャッチしてくださいね。
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