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「いやホンマにキツいって!もう何年目なんって話やん!」
宮下の元気な関西弁がよく聞こえる。少し酒に酔っていて、何か愚痴を楽しそうに笑いながら話している。
「あー、ミスターバンバン?まぁ標的がお前だけだもんなー、心中お察しするよ」
「いや全然お察しする気ないやん!毎日やで?あの人なんで飽きひんの?」
「まぁまぁ、悪気はないんだから、武田さんも。純粋にお前を可愛がってるだけだよ」
「悪気ないやつ1番怖いわ!生まれつきのサイコパスなん?俺そのうちホンマに殺されんで!」
「あ、じゃあ部長にかけあって手当の申請してみたら?1発撃たれたら500円、とか」
「何?バンバン手当?そんなん出たら毎回この店の飲み代くらい払ったるわ!」
「マジで!ごちそうさまです!!」
後輩たちは何やらみんな楽しそうにしている。
僕は何かお腹が膨れてしまったので、さっさと帰ることにした。
お会計の最中に後輩の1人と目があったが、気を遣わせては悪いので気づかないふりをして店を出た。
明日の仕事の手順を考えながら風呂を済ませベッドに入った。
明日が無事終われば土日が待っている。
「しまった、頼んだ料理、まだ来てなかったな」
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