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「そんなことより侑華ちゃんが 今日奏に『よろしく』って言ったのはびっくりしたよね」 「あ、ああ…だよな」 犬太郎くんの笑顔に私はずっこけそうになった。 いきなり「そ」って大きな声で叫ぶから何事かと思ったよ…。 「奏は感情表現があんまりないから怖がられてるからさ… 侑華ちゃん、すごいと思うよ」 「いや、そんな… 犬太郎くんのほうがすごいよ、いつもみんなの事考えてて…」 優しい人に褒められるほど嬉しいものはない。 私が照れながらはにかむと… なぜか、三人が不思議そうな目で私を見つめている事に気が付いた。 「…犬太郎?」 ハッ! 今まで脳内で『犬太郎』って言ってたから、ついそのまま口から出ちゃった! えっと、えーっと…。 本名はなんだっけ?! 熊太郎? 確かに黄色い熊のキャラクターみたいなほんわかさ…。 でもなんか違う。 鹿太郎?猫太郎?! 君の名前は!! …なんですか?
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