1 始まり

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ぬっ… そんな私の目の前に、いきなり誰かの影がふっと現れた。 「おじいちゃん…。」 眉をひそめ、口はぐっと固く結ばれ、目尻はきゅっと上がり…って、そんな顔をしてると、私までも険しい顔になっちゃうよ。 しかし、次の瞬間。 おじいちゃんは、にこっと無邪気な笑顔で笑った。右頬だけに、えくぼがある。 「よく来たなぁ、侑華!どうだ、いい塾だろう。ほれ見ろ、仲間だ。」 仲間…。 ゆっくり、振り向いた。 ギクッ。 好奇心溢れる瞳が、一、二、三…。
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