1 始まり

4/16
前へ
/27ページ
次へ
「新入り、女子?!」 え、あっハイ…。 どこからどう見ても女子ですが…。 心の中で、小さく返事。 「なんていう名前?」 「えっと…ゆ、侑華…。」 私の今の立場は、産まれたての小鹿。 どうやら仲間らしいんだけど…その『仲間』達を見て、震えている鹿だ。 「俺、次田勇希。」 最初に、ツンツン頭が自己紹介。 いかにもスポーツ系男子って感じ。 「俺は、盛岡聖也。よろしく!」 次に、前髪がやけにサラサラの人。 なんか…ナルシス…いや、人を見た目で判断するのはよろしくない。 そして、最後。 「僕は、犬塚虎太朗だよ。」 ワンワン。 とは言ってないけど…子犬みたいだ。 やばい、名前聞きそびれた。 『犬太郎』くんでいいかな? 「あ、えっと…よろしく、です…。」 そう、私がつまずいたのは、この現実。 だって…。
/27ページ

最初のコメントを投稿しよう!

35人が本棚に入れています
本棚に追加