3じのないしょばなし

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「さあ、あみ、もうねるよ。でんきけすからね」 「うん」  ママにえほんをよんでもらった。  えほんはだいすき  ぐりとぐらがすき  バムとケロもすき  それから、よんでくれる ママのこえがすき 「さあ、そんなら パパがねるまえに、おはなしをしてあげよう」  3にんでおふとんにはいってから おはなしするのもすき 「なんのおはなし? ねずみのきょうだいのおはなしは、きのうもおとといもきいたよ」 「あたらしい おはなしにきまってる」 「ほんと? なにがでてくる?」 「ねずみ」 「えー、また ねずみがででくるの」 「ねずみのきょうだいのおはなし おにいちゃんのなまえは、ちゅうたろう。 いもうとのなまえは、ちゅうちゅう子。 おにいちゃんのちゅうたろうは、中学生。 いもうとのちゅうちゅう子は、小学生。 ある日、ちゅうたろうはちゅうちゅう子の通う小学校にいってみたくなっちゃった。 どうやっていったと思う?」 「ちゅうちゅう子のランドセルの中にはいって!」 「何でわかったの! すごいな、あみは」 「わかるよ。あみ、おぼえてるもん」 ママが、またげらげらわらってる。 あみは、あっちむいたら、パパ、こっちむいたら、ママがいるのが、すき。  ママのおなかが、大きくなってきた。 「ぽよよん、いつ うまれるの?」 「もうすぐよ」  ママはにっこりして、あみのあたまをなでてくれた。  もうすぐって、どれぐらい? 「あしたなの? それとも、あさって? 」 「ぽよよんがうまれる日は、おいしゃさんにおしえてもらってるの。そんなにはやくないよ」  そうか、よかった。  ちょっと、ほっとした。  ぽよよん  ぽよよん  あのね、もうちょっとそこにいてね。  あみは、まだわからないの。 わからないから、まっててね。    
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