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「うんうん、わかりますよ!」
「もちろん、ずっと黙ってるのがいいことなのかっていう疑問はあるんだけど……、とりあえず今はまだ、秘密にしておきたいの」
「わかりました。誰にも言いません! ま、愛美の弟なら結婚式とかで見られるかもしれないし! でも、もし彼氏に話したくなったら言ってくださいね。その時は私も、愛美にくらいはバレる覚悟しますから」
「うん、わかった。ありがとう」
「イヤ、こっちこそ、勝手に正樹に話してスミマセンでした……」
「いいよ、もう。むしろちょっと気が楽になったかも」
「ほんとですか?」
「うん」
そう言うと、実華ちゃんは安心したように笑顔を見せた。
「実華ちゃんのほうは、変わりない?」
「そうですね、ふふ、実は……」
「え、どうしたの?」
実華ちゃんははにかみながら、少し考え込むように視線を落とした。
「実は、まだわからないんですけど、もしかしたら妊娠したかも……」
「えっ! ほんと!?」
「まだ、生理が遅れてるだけで、検査薬も試してないんですけど……、今週末まで来なかったら、検査薬買ってみようと思って」
「すごい、良かったね……!」
「まだわかんないですけどね、そうだといいなと思います」
「うん、そうだね。正樹にはもう言ったの?」
「ぬか喜びさせてもいけないし、検査薬で陽性が出たら、と思ってるんですけど……」
「そっか、それがいいかもね。わかったらまた教えて」
「はい!」
実華ちゃんの、妙に慎ましやかな話し方を見て、幸せなんだなと思った。子供が出来たかもしれない、その気持ちが、実華ちゃんをこんなに幸せそうな顔にするんだな。
正樹と実華ちゃんが、無事にパパとママになれますように、と私は心の中でそっと祈った。
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