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都内でも五つ星と称されるホテルの最上階にその男はいた。
『そうか、水子に………』
『はい、恐らく幻の女の仕業かと………』
でっぷりとした腹を蓄え、その下に若い裸の女を組み敷き腰を動かしながら、男はフム………と何かを考えると傍に立っていたスーツ姿の男にこう告げた。
『構わん釈家は捨て置け、もう生贄を三体貰ってやったからな』
『かしこまりました』
スーツ姿の男は恭しく頭を下げると部屋を出ていき、男はさらに腰のスピードを速め汚い欲をぶつける。
組み敷かれた女の頭頂部、薄っすらと暗くなった根元を見て小さく溜息を吐いた。
所詮、偽物は偽物か………。
手酷く抱いた若い女をまるで物を放り投げるかのようにベッドの下に投げ捨て、男は傍に置いてあった酒を煽った。
『早く帰っておいで私の可愛い幻』
ああ早く、その色素の薄い髪にむしゃぶりつきたい。
その色素の薄い瞳を舐めまわしたい。
早く、早くその身体を己ので貫きたい。
『教祖様』
そう呼ばれた男は呼んだ相手に床に転がった女を片付けさせながら、そんなことばかりを考えた。
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