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「別れるって決まったら寂しくなっただけでしょ」
そう言って、笑った。
「少し期間を開けて、それからでも遅くないか」
それでも、柊晴がそう言った。
「いいわよ、もう」
「3年後くらいで……」
まだそう言った柊晴に
「いらない」
つい、強い口調になってしまった。これ以上はもう必要ない。そう思った。
3年後?3年も会わずにいて平気だなんて、そこで何が分かるのだろう。
『1秒だって、離れたくないんだ』
〈柊晴〉はそう言った。
なのに、柊晴は3年?その事だけで十分だ。十分に分かった。“私を愛していない”ことを。
それに、早く幸せにしてあげて欲しい。……春香を。
「どうしても……なんだな」
柊晴の言葉に頷いた。
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