2189人が本棚に入れています
本棚に追加
なのに……
「柊晴兄ちゃんくらいエネルギッシュなら子ども10人くらいでも養えそうだけど」
「あー……子ども好きなのかな、分からないや」
私がそう言うと
「いや、絶対好きだろ」
総ちゃんがそう言うと
「光ちゃんの事が好き過ぎて、子どもはいらないって言いそうよね。男の人は子どもみたいなものだから」と祖母もそう言った。
「はは! 凄かったもんな」
「何がよ」
「え? ……ああ、そっか。えっと……愛が」
そう言うと
「うぇ、恥ずかしー」
自分で言って、自分で照れて、何だかよく分からない。
大皿の料理を平らげ
「あ、母親に晩ごはんいらないって言うの忘れてた。ま、いっか。もっかい食えば」
そう言って帰って行った。
若さって……若さって……素晴らしい。
胃を擦りながら私はそう思った。
最初のコメントを投稿しよう!