23.繋げるもの

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「柊晴兄ちゃんとは? どうやって知り合ったの? 」 「ん、友人の紹介」 「……あれ? ふーん……ベタなやつだ」 「そう。たぶん。だけどね」  思わずそう言ってしまった。 「ああ、そのへんは覚えてないんだ」  ……そのへん? 「ねぇ、この前から随分引っ掛かった言い方するけど、何? 」 「あ、ごめん。そんなつもりは……えと、本当は、何でばあちゃんちにいるわけ? 」  ……話、逸らした。 「……体調が悪いのよ。本当に」 「メンタルって事? 」 「メンタルから来た胃痛、それにより、色々。円形脱毛まで出来た。本当、ショック」 「……んー……でもさぁ、柊晴兄ちゃん、あんなんじゃん? 仕事もそんな重たいやつしてないよね? 何にストレス……」  “あんなん”?まぁ、確かに稼いでくれるし、優しいし、家事も出来るし……完璧な夫だよね。  私の視線がじっとりしていたせいで、総ちゃんが眉を下げて言った。 「うちの父さんにも、ばあちゃんにも言わないから、さ」 「言いたい事も言えない夫婦だからねー。柊晴は……優しいけど……何て言うか」 「優しいし、面白いし、エネルギッシュで……とりあえず、“(あきら)命”。悪いけど、初めて見た時は親戚一同、爆笑したから。好きだわー、俺も、あの人」  ……。 「……誰の……事を……言ってるの? 」  私の言葉に総ちゃんが目を見開いた。 「何だぁ? まだそんな事してんのかぁ? 」  意味の分からない言葉が総ちゃんの口から出た。
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