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「ねぇ、結婚反対されてたのは、知ってる? 」
……反対?
確かに色々言われたけど、反対ってほどの事はなかった。むしろ、喜んでくれたと……思う。
「反対、されてないよ? 本当に大丈夫? みたいな、私がほら、娘としては……こんなだから? ちょっと言われたくらいで」
「柊晴兄ちゃん、走り回ってたからね。結婚するために。じいちゃんとばあちゃん、それに、うちの両親にまで頼み込んでた」
「……え? そんなに反対された? 知らない」
「……いつまで、ここにいるんだっけ? 」
「あと……何だかんだ1週間くらいなりそうだね」
「1ヶ月くらい、か。とりあえず今日は一つだけ。ねぇ、何かあったら柊晴兄ちゃんに来て貰って。絶対だよ? 」
……
分からないまま、頷いた。
「光姉ちゃん……腫れ物だったんだ。あ、今も。分からない? 」
腫れ物?
「確かに……みんな優しい……けど……」
そうかな。誰とも喧嘩することも怒られることもないけど。だけど、大人になったし、結婚したら親ともいい距離感になって……
距離?距離感……?距離が出来た。誰と?親?友達?
……柊晴?
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