三年後の四年前

26.未来への約束

　今日も、無し。
　毎日のように通帳に記帳する。有るのは、事務的な引き落としの記載のみ。俺に出来るのは、誕生日の約束を黙って待つ。

　それだけだ。

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　光が出て行って1ヶ月近く過ぎようとした頃だった。

　通帳に1件。 たった1万、引き出した形跡がついた。1万円では、生活が出来ないだろう。ため息をついた。だけど、無事でいる。それにほっとし、すぐに記載された番号を調べた。

　……
　そこは、光の祖母宅がある地域だった。

　俺に出来るのは、ただ……誕生日の約束を黙って待つ。それだけだ。それだけなのに……

　居てもたってもいられなかった。翌日、仕事の午後休を取って、すぐに車を走らせた。

　……ただ会いたかった。それだけの為に動いた。新婚旅行ぶりの有給も、後先を考えられないほどの衝動も久しぶりだった。だけど、いつでも俺を動かす衝動は

　光だ。光だけだ。