2189人が本棚に入れています
本棚に追加
「私も……好き」自然にそう言えた。
「はは! 嬉しー! 」
そう言って子供みたいに抱きついてくる柊晴に懐かしさを感じる。その懐かしさはいつのものか。水曜日の喫茶店か、それとも4年前か。
それとも……分かるのは、ただ一つ。それはもういつでも構わないって事。
懐かしく思う気持ち、それに……こんなにも愛しい今。何もかも忘れて、今、キスに夢中になれる、この気持ちだった。
「キスしてるのに、キスしたい。全然足りない」
まだ熱っぽい目で私を見つめて、柊晴が言った。
「分かる、私もよく食べてるのに、お腹空いたりする」
物凄く共感したというのに、柊晴は……冗談ぽくも苛立った様な目を向け
執拗にキスをする。
「ちょっと、キスだけで1日が過ぎるわよ? 」
「構わないさ、1日くらい」
空白を埋めるように、何度も何度も繰り返される。その心地よさに、いつしか私も身を委ねた。
最初のコメントを投稿しよう!