33.白いページ

8/10
前へ
/440ページ
次へ
 あの日の事は、全ての行動1つ1つを後悔した。  出かけなければ、光を一人で待たせなければ、思い直して戻るタイミングがもう少し早ければ……  何度となく、後悔を口にしては自分を責める俺に 「済んだ事よ、あなたが悪いんじゃないわよ。それに、無事だったんだから」  春香はそう言った。  そうだ、無事だった。だから、いいんだ。何度も心の中で繰り返した。感謝した。  光の命があることに。
/440ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2188人が本棚に入れています
本棚に追加