34.誓い

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 直ぐに光の両親の元へと向かった。俺の幸せは光なしでは有り得ない。 「これ程想ってくれる人はもう出て来ないと思うよ。光は本当に柊晴くんが好きだった。私からもお願いします」  春香が同席して、意見を添えてくれた。それでもご両親の表情は固く 「光の意思を尊重したい。過去はそうかもしれないが、今の光は……」  ご両親がようやく首を縦に振った頃には、日も落ちかけていた。 「光が結婚したいと言えば。それから、二人に取っても何が一番いいのかも考えて欲しい」  そう言われた。事故の前と変わらない生活を。光に刺激を与えないように。  無我夢中だった。兎に角、動いた。その為だけに。
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