35.計画

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「お前、病院へ行け」  春香から聞いたのだろう。京也がそう言った。 「嫌だね」 「お前、どんな顔してるか……」  そう言って俺の腕を掴む。 「……悪いが京也、俺にそんな時間はない」  肘を振って、京也の手を振りほどいた。 「本当にヤバいと思ったら引きずってでも連れて行くからな」  返事もしない俺に続けた。 「来いよ、店に。春香と打ち合わせもしなきゃならないだろう? 」 「そうだな、早く、早くしないと」  京也に詰め寄ると、京也は呆れたようにため息を吐く。 「……お前に取って光ちゃんって一体どんな存在なんだろうな」  どんな? 「何よりも……大切だ」 「だったら、自分も大事にするんだな。お前に何かあったら……柊晴、光ちゃんにその気持ちを味合わせたいのか? 」  ……いや、光には 「ああ、そうだな」  絶対にこんな思いは、させたくはない。 「店に、顔を出せ。分かったな」 「ああ」
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