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結婚してから目の前の光を見れていなかった。
過去と今と混ざり合う。曖昧な記憶か、日々曖昧になるのか……年々ぼやけ、輪郭を無くす。
だけど、光は、光だ。一人しかいない。
過ごした過去を大切に、これから来る未来を誓いあった。光が失くした過去を俺が代わりに抱き、未来を誓う。
――今。
再び……誓う。……あの日と同じ様に。
病めるときも健やかなる時も愛する事を。
“ずっと一緒にいられますように”
そう願った。神様、その願いは自力で何とか頑張ります。死ぬほど感謝しています。
だから……長生きさせて下さい。失う悲しみを光に味合わせたくはないんです。俺が引き受けます。光より長生きさせて下さい。光を見送ってから、俺もそっちへ行かせて下さい。ああ、でも……光を失った世界で俺も頑張れそうもない。
……やっぱり……
光より長生きするのは1秒くらいにしといて貰えませんか?
見失ったら困るから。
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