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「大きくなったわねぇ」
「ばあちゃん、この前来たとこだし」
「え、そう? 」
子供が産まれてから、こうやって親や祖父母宅へ出向く事が多くなった。
四世代が同じ時を過ごす。未来をたくさん持った子供はなんて愛しいのだろう。過去をたくさん持った祖父母たちはなんて誇らしいのだろう。
どちらも半分づつ持った私たちは……
同じ様に並んで時を刻む。
子供が出来てから、私と柊晴の間には必ず子供達がいて、私と柊晴が直接手を繋ぐ事はほとんどなくなった。
だけど、いつか、また……二人になる。その日まで、共に。
目が合って微笑む柊晴は
“愛してる”って……言ってる。私を……私達を……。
「娘、可愛い!! 息子、可愛い!! うぉー、子供可愛い!! 」
子供達を撫で回しながら、柊晴は子供と同じように遊んでいる。
しばらくすると、子供達が静かになって……そんな様子を柊晴が目を細めて見ている。
賑やかな柊晴も、落ち着いた柊晴も私は……。
特別な今に、私も目を細めた。
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